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世帯年収1500万円でも奨学金は使える?教育費と老後資金の考え方

2026.05.29

世帯年収1500万円前後あると、教育費に困らない家庭と思われがちです。しかし実際には、住宅ローン、子どもの進学、塾代、親の介護、自分たちの老後資金が重なると、見た目の年収ほど余裕がないことがあります。

奨学金を使うかどうかは、単に年収だけで決めるものではありません。教育費を出した後に、親の老後資金がどれだけ残るかを確認する必要があります。

この記事の要点

世帯年収1500万円前後でも、教育費と老後資金を別々に考えると判断を誤ることがあります。奨学金を使うかどうかは、進学費用、住宅ローン、退職金、年金まで含めて確認する必要があります。

年収が高くても、教育費と老後資金は別々に考えない

教育費は子どもの将来に関わるため、親はできるだけ出したいと考えます。一方で、50代以降は自分たちの退職準備も同時に進める時期です。教育費を優先しすぎると、退職金を老後資金ではなく不足補填に使うことになります。

世帯年収1500万円前後の家庭でも、支出が大きければ老後資金は不足します。大切なのは、教育費を出せるかではなく、出した後に老後の生活が崩れないかです。

1. 教育費は「学費」だけでは終わらない

教育費を考えるとき、授業料だけを見ていると不足します。受験料、入学金、施設費、教材費、通学費、一人暮らしの費用、仕送り、塾代、資格取得費用などが重なります。

子どもが2人以上いる場合、支払い時期が重なることもあります。大学費用だけでなく、高校、塾、受験、下宿の有無まで含めて、数年単位で資金繰りを見る必要があります。

2. 奨学金は「使えるか」より「どう使うか」

奨学金には、給付型、貸与型、授業料減免などがあります。制度ごとに条件や返済の有無が異なります。利用できるかどうか、利用すべきかどうか、返済を誰が負担するかは分けて考えます。

親が全額出せる家庭でも、老後資金を大きく削るなら、奨学金や教育ローン、進学先、支払い時期を比較する価値があります。奨学金は「親が出せないから使うもの」と決めつけず、家計全体を守る選択肢として検討することもあります。

3. 老後資金から逆算して教育費の上限を決める

教育費を決める前に、親の老後資金を確認します。退職金、年金見込額、住宅ローン残高、保険、貯蓄、親の介護費の可能性を並べます。

例えば、教育費として1,000万円を出すこと自体は可能でも、その後に住宅ローンが残り、退職金も老後生活費に使う予定なら、余裕があるとは言えません。教育費の上限は、子どもの希望だけでなく、親の老後から逆算して決める必要があります。

4. 子どもに負担をかけないことと、親が無理をしすぎないことは両立できる

教育費の話になると、「子どもに借金を背負わせたくない」と考える親は多いです。その気持ちは自然です。ただ、親が老後資金を削りすぎると、将来別の形で子どもに負担が戻ることがあります。

親が一部を出す、子どもが一部を奨学金で準備する、進学先や一人暮らしの有無を見直す、祖父母からの支援を確認するなど、複数の選択肢を並べて考えることが大切です。

5. 相談前に確認したい数字

  • 子どもごとの進学予定と時期
  • 学費、受験費用、下宿費用の見込み
  • 現在の教育資金準備額
  • 住宅ローン残高
  • 退職金見込額
  • 年金見込額
  • 親自身の老後生活費

この数字を並べると、教育費をどこまで出せるか、奨学金を使うべきか、老後資金にどれだけ残すべきかが見えやすくなります。

まとめ

世帯年収1500万円前後でも、教育費と老後資金の両立は簡単ではありません。奨学金を使うかどうかは、年収だけでなく、進学費用、住宅ローン、退職金、年金まで含めて判断することが大切です。

教育費を出すことと、親の老後を守ることは対立ではありません。数字を整理すれば、どこまで親が出し、どこから制度や子ども本人の選択肢を使うかを現実的に決めやすくなります。

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この記事を書いた人・編集監修

Hajime Maeda。AFP、実務経験20年。退職金、老後資金、教育費、保険、住宅ローンなど、家計全体を整理する相談業務を行っています。記事では教育制度の一般論だけでなく、教育費を出した後に親の老後資金が成り立つかを重視しています。

出典・参考

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