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親の年収1500万円でも奨学金は使える?高校無償化と大学支援

2025.05.31
2026年の高校無償化と奨学金制度を確認する年収1000万から1500万円世帯向け記事のアイキャッチ画像

親の年収1500万円でも奨学金は使える?高校無償化と大学支援

先に結論

親の年収が1,000万〜1,500万円でも、奨学金や高校無償化を確認する価値はあります。制度の対象になるかだけでなく、教育費を出した後に老後資金が足りるかまで一緒に見ることが大切です。

この記事の要点

年収が高い世帯でも、奨学金や授業料支援の確認は不要とは限りません。教育費、住宅ローン、老後資金が同時期に重なる場合は、制度の対象可否だけでなく家計全体で判断することが大切です。

はじめに

「私立志望だけど学費が不安」「大学資金の準備が追いつかない」――。
こうした悩みは、決して特別なものではありません。

特にお子さんが複数いるご家庭では、
日々の家計管理に加えて、進学・塾・習い事・将来の見通しまで考える場面が多く、
「いつもどこかでお金の心配をしている」状態になりがちです。

年収1,000〜1,500万円のご家庭は一見“余裕がありそう”と見られますが、
実際には教育費と老後資金を同時に考えなければならない、負担の大きいゾーンでもあります。

2025年から2026年にかけての制度変更は、こうしたご家庭にとって見過ごせない内容です。
名古屋で二人の息子の中学受験・進学を経験した立場から、
制度の要点家計の考え方を、できるだけ現実的に整理します。

教育費を考えるとき、同時に増えるのが「働き方」の悩みです。
パート・共働きの選び方は、扶養の壁(税金・社会保険)の整理とセットで考えると迷いが減ります。

扶養の壁(103/106/130/150/178/201)を税金と社会保険で整理する

2026年5月時点の確認ポイント

2026年度から、高等学校等就学支援金は所得制限が撤廃され、保護者等の収入状況を問わず支給対象となりました。私立高校の授業料支援も年額45万7,200円を上限に拡充されるため、年収1,000万〜1,500万円世帯でも「うちは対象外」と決めつけず、学校・自治体・文部科学省の案内を確認することが大切です。

また、大学等では2025年度から多子世帯への授業料等減免が拡充されています。ただし、自動的に適用されるものではなく、申請や学業・資産などの要件確認が必要です。

1|2025年・2026年で何が変わった?要点整理

1-1|2025年度:従来対象外世帯にも「基準額」を臨時支援

2025年度は、高校授業料の返還不要の支援について、
従来の所得目安(年収約910万円未満)を超える世帯にも、
年額11万8,800円(基準額)を支給する臨時支援が導入されました。

「うちは対象外だと思っていた」というご家庭でも、
申請すれば受け取れる可能性がある点が重要です(学校経由・年度限り)。

1-2|2026年度:私立は「上限45万7,200円」・所得制限撤廃

2026年度からは、世帯収入にかかわらず
私立高校の就学支援金が年額45万7,200円を上限に拡充されています。

制度はすでに改正法が成立・施行されています。
ただし、実際の手続きや自治体の上乗せ助成は、学校・自治体の案内で確認する必要があります。

1-3|自治体の上乗せも確認

国の就学支援金に加え、
都道府県・市区町村の独自助成が併用できるケースもあります。

内容は地域差があるため、
学校や自治体の案内を必ず確認しましょう。

2|お子さんが複数いるご家庭と高等教育支援(2025年度〜)

お子さんが複数いるご家庭では、
2025年度から、大学・短大・高専・専門学校などで、
授業料・入学金の減免を受けられる制度が拡充されています。

この減免は、多子世帯に属する学生等について所得制限を設けない仕組みが特徴です。
生活費を支える給付奨学金は別制度となるため、
まずは「授業料・入学金の減免」に該当するかを確認するのが現実的です。

3|年収1,000〜1,500万円層が陥りやすい誤解と対策

3-1|「うちは対象外」と思い込んで申請しない

  • 高校:2025年度は臨時の基準額支援、2026年度は私立で年額45万7,200円を上限とする支援に拡充。学校経由の案内は必ず確認
  • 大学等:授業料・入学金の減免制度は対象になる可能性あり。給付奨学金は別要件。

忙しい時期ほど後回しになりがちですが、
申請しなければ受け取れない制度がほとんどです。

3-2|「奨学金=借金は悪」という固定観念

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金には、
第一種(無利子)第二種(有利子)があります。

「子どもに負担をかけたくない」と感じるのは自然ですが、
奨学金を親の老後資金を守るための“時間の分散”と捉えると、
判断が整理しやすくなります。

4|家計インパクトの整理(一覧で確認)

区分 制度のポイント
公立高校 2025年度は臨時支援により、基準額11万8,800円を支給。
教材費・諸費用は別途必要。
私立高校 2026年度から年額45万7,200円を上限に支援。
上限超過分や諸費用は自己負担。
お子さんが複数いるご家庭(大学等) 多子世帯に該当する場合、所得にかかわらず授業料・入学金の減免(上限あり)。
給付奨学金は別制度・別要件。

ポイントは、「すべてを完璧に把握しよう」としないことです。
まずは家計に影響の大きいところから順に整理していきましょう。

一度見える形にできれば、
漠然とした不安は判断できる情報に変わります。

5|年収1,500万円世帯でも奨学金と授業料減免を確認すべき理由

年収1,500万円前後の世帯は、一般的な給付型奨学金の対象から外れることが多く、「うちは支援制度に関係ない」と考えがちです。ただし、2025年度からは多子世帯への支援が拡充され、条件を満たす場合は所得制限なく授業料・入学金の減免対象になることがあります。

文部科学省は、高等教育の修学支援新制度について、2025年4月から多子世帯の学生は所得制限なく授業料・入学金が一定額まで減免対象になると説明しています。日本学生支援機構も、令和7年度から多子世帯に属する学生等は、所得制限なく授業料等減免を受けられるようになると案内しています。

ただし、ここで注意したいのは「授業料等減免」と「給付奨学金」は同じではないことです。JASSOの案内では、収入基準や資産基準によっては、授業料等減免の対象であっても給付奨学金の支給額が0円となる場合があります。制度名だけで判断せず、進学先、子どもの人数、扶養状況、資産基準を確認してください。

高所得世帯では、教育費を出せるように見えても、住宅ローン、下の子の進学、親の介護、老後資金が同時期に重なることがあります。奨学金を借りるかどうかだけでなく、家計から出す金額、子ども本人が負担する金額、老後資金を削らないラインを決めておくことが大切です。

教育費や制度の話を一通り整理しても、
「この先のお金、本当に大丈夫?」という不安が残る方は、
老後資金の考え方を一度整理したこちらの記事も参考になります。

老後2000万円問題はもう古い?2026年に確認したい「老後資金のズレ」

よくある質問

年収1,500万円でも奨学金は検討できますか?

検討自体はできます。ただし、使える制度や条件は進学先、家族構成、資産状況によって変わります。借りられるかだけでなく、子ども本人の負担と親の老後資金への影響を一緒に確認する必要があります。

教育費と老後資金はどちらを優先すべきですか?

どちらか一方ではなく、時期を分けて考えるのが現実的です。教育費の支払い時期、退職金の受け取り時期、年金開始時期を並べて、家計から出せる上限を先に決めておくと判断しやすくなります。

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教育費と老後資金を整理したい方へ

この記事を書いた人・編集監修

Hajime Maeda。AFP、実務経験20年。退職金、老後資金、保険、相続、教育費など、家計全体を整理する相談業務を行っています。記事では制度の一般論だけで結論を急がず、実際の家計で確認すべき順番を重視しています。

出典・参考

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