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退職した年にお金が減る理由|住民税・健康保険・生活費の落とし穴

2026.05.29

退職金を受け取ると、一時的に口座残高が増えます。そのため、住宅ローンの繰上返済、保険の一括払い、リフォーム、旅行、子どもへの援助などを考えやすくなります。

しかし、退職した年から翌年にかけては、思った以上にお金が減ることがあります。原因は、住民税、健康保険料、生活費、住宅費、保険料が同時に重なるためです。退職金が入った直後ほど、使う前に残すお金を決めておく必要があります。

この記事の要点

退職した年は、収入が下がる一方で住民税や健康保険料などの支払いが残りやすい時期です。退職金を使う前に、退職後1年目の税金・社会保険料・生活費を分けておくことが重要です。

退職した年は「収入減」と「支出残り」が同時に来る

退職後に家計が苦しく感じる理由は、収入が下がる一方で、支出がすぐに下がらないからです。給与は減っても、税金や健康保険料、固定資産税、住宅ローン、保険料は続きます。

退職金を受け取った安心感で大きく使うと、数か月後に「思ったより残っていない」と感じることがあります。退職金は、受け取った瞬間の残高ではなく、退職後1年目を通過した後の残高で考えるべきです。

1. 住民税は退職後も残る

住民税は前年の所得をもとに計算されます。そのため、退職して収入が下がっても、すぐに負担が軽くなるとは限りません。会社員時代は給与天引きで意識しにくかった支払いが、退職後は自分で払う形になり、重く感じることがあります。

退職金を使う前に、翌年までに支払う住民税を見込んでおきます。これを忘れると、住宅ローン返済や投資にお金を回した後に、税金の支払いで慌てることになります。

2. 健康保険料は選択で変わる

退職後の健康保険は、再就職先の健康保険、任意継続、国民健康保険、家族の扶養などから選ぶことになります。どれが有利かは、退職前の収入、前年所得、家族構成、自治体の保険料によって変わります。

任意継続は、退職前の健康保険を一定期間続ける制度です。ただし、在職中のように会社が一部を負担してくれるわけではないため、保険料の感じ方が変わります。国民健康保険も前年所得の影響を受けるため、退職直後は高く感じることがあります。

3. 毎月の赤字は小さく見えても年間では大きい

退職後、年金開始前や再雇用で収入が下がる時期は、毎月の不足を退職金で補うことがあります。月5万円の赤字なら年60万円、月10万円なら年120万円です。

これに住民税、健康保険料、固定資産税、車検、家電買い替え、医療費が加わります。退職金は大きく見えても、毎月の赤字と臨時支出が重なると、減るスピードはかなり速くなります。

4. 退職金から先に分けておくお金

退職金を使う前に、次の資金を別に分けておくと安心です。

  • 1年分の生活費
  • 住民税、健康保険料、介護保険料
  • 固定資産税
  • 医療費や家の修繕費の予備費
  • 住宅ローンや家賃の支払い分

このお金を分けた後で、住宅ローン返済、投資、保険見直し、旅行、リフォームを考えます。順番を逆にすると、退職後1年目の家計が不安定になります。

5. 保険料の払い方も見直す

退職後は、保険料の支払いが重く感じられることがあります。現役時代は必要だった保障でも、退職後は役割が変わっている場合があります。

ただし、保険料が高いからすぐ解約するのも危険です。持病、貯蓄額、配偶者の生活費、医療保障の必要性を確認し、残す保険と見直す保険を分けます。退職金が入ったタイミングは、保険を家計全体で見直す良い機会です。

まとめ

退職した年にお金が減る理由は、収入が下がる一方で、住民税や健康保険料、生活費がすぐには軽くならないためです。退職金を受け取ったら、まず退職後1年目に必要なお金を分けてください。

退職金の使い道を決めるのは、その後です。住宅ローン、投資、保険、リフォームを考える前に、税金と社会保険料を含めた現金の流れを確認することが大切です。

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この記事を書いた人・編集監修

Hajime Maeda。AFP、実務経験20年。退職金、老後資金、保険、税金・社会保険料を含む退職前後の家計整理を行っています。記事では制度の一般論だけでなく、退職した年から翌年にかけて実際に現金が減りやすい順番を重視しています。

出典・参考

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