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選択制確定拠出年金(選択制DC)は、導入時の制度設計や社内説明が重要です。
ただ、導入支援の現場で「次に必ず起きる問題」があります。
導入後、従業員が“何もしない”問題です。
制度としては整っている。
説明会もやった。
資料も配った。
それでも、半年〜1年後にはこうなりがちです。
これは従業員の意識が低いから、ではありません。
制度の性質として、放置が起きるのが自然です。
選択制DCは、導入した瞬間に自動的に資産形成が進む制度ではありません。
従業員が何もしない状態が続くと、次のリスクが生まれます。
人は理解できないものに対して、好意を持ちません。
「よく分からない制度だった」
「会社が勝手にやった制度に見える」
この空気が広がると、導入時にどれだけ丁寧に説明しても、制度は静かに信用を失います。
放置している間は表面化しません。
しかし、何かのタイミングで噴き出します。
このときに出るのが、
「こんな制度だと知らなかった」
「誰もちゃんと教えてくれなかった」
という言葉です。
従業員が放置している制度は、社内で“価値がない制度”として扱われ始めます。
結果として、
そして、制度は静かに形骸化していきます。
この「形骸化」がなぜ起きるかは、②でも整理しています。
選択制DCは、従業員にとって「考えること」が多い制度です。
日々の仕事と生活が忙しい中で、これを自発的にやれる人は多くありません。
だから、放置は起きます。
そして放置を前提にしない制度運用は、ほぼ破綻します。
ここで誤解が起きやすいのですが、
「全員に投資教育を完璧にする」
「全員が金融リテラシーを高める」
これは現実的ではありません。
必要なのは、現実的なラインの設定です。
まずはここです。
この前提が欠けると、制度は誤解の上に成り立ちます。
前提の誤解は①と④で整理しています。
従業員教育で一番効果が出るのは、「理論」より「初期設定の完了」です。
たとえば、
ここまでできれば、放置リスクは一段下がります。
全員が毎月チェックする必要はありません。
しかし、
年1回だけでも「確認する場」を作ると、制度の寿命は大きく伸びます。
こうした社内イベントに合わせて、最低限の確認を行う。
これが現実的です。
選択制DCは、従業員ごとに評価が分かれます。
これは制度上、当然です。
ただし、やる人とやらない人がいる状態を放置すると、社内には必ずこういう空気が出ます。
「やってる人だけ得してる」
「やらない人は損してるの?」
この誤解を防ぐには、そもそも「差が出る制度」であることを前提として共有する必要があります。
従業員視点の整理は③で扱っています。
選択制DCは、導入しただけでは回りません。
導入後に、
この運用ができる会社だけが、制度を武器にできます。
逆に言えば、ここをやらないなら、制度は「社内に残るだけ」のものになります。
ここまで読んで、
「うちは導入したほうがいいのか?」
「そもそも導入していい会社なのか?」
この問いが残っているはずです。
次回は、結論をはっきりさせます。
選択制確定拠出年金は「導入するかどうか」より、「導入していい会社かどうか」がすべて
チェックリスト形式で整理します。
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選択制DCは、導入後の「放置」を前提にしないと高確率で形骸化します。
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