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2026年1月20日、日本の40年国債利回りが4%を超えました。
このニュースを見て、「金利が上がった」「預金に追い風かもしれない」と感じた方も多いと思います。
ですが、このニュースの本質は金利そのものではありません。
40年国債とは、
「40年間、日本という国にお金を貸すなら、どれくらいの利回りが必要か」
という市場からの評価です。
つまりこれは、40年後まで含めた日本のインフレ・財政・人口構造を前提にした“通知表”です。
そして重要なのは、
この通知表の受け止め方が40代・50代・60代でまったく違うという点です。
同じニュースでも、取るべき行動は同じではありません。
短期金利や10年国債であれば、日銀の金融政策や一時的な景気要因が強く影響します。
一方、40年国債は違います。
これらを全部まとめて織り込んだ結果が、40年金利です。
4%を超えたということは、市場がこう判断し始めた、ということです。
「日本は、これから40年にわたって
お金の価値が目減りする前提で考えないといけない国だ」
これは楽観でも悲観でもなく、計算結果としての評価です。
この前提に立ったとき、年齢ごとの立ち位置は大きく分かれます。
40代は、インフレが続く前提に立ったとき、まだ取り返しが効く最後の世代です。
実務的に言えば、次の点を点検すべきタイミングです。
40年国債4%時代において、最も危険なのは“安全そうに見える選択”です。
インフレ下では、価格が動かないものほど実質価値は下がります。
40代に必要なのは、完璧な正解ではなく、インフレに置いていかれない設計です。
多少のブレは修正できます。だからこそ、動かないことが一番のリスクになります。
「安全そうに見えるものだけで固めること」
40代で一番多い失敗は、預金や元本確保型の保険で「とりあえず安心」してしまうことです。
インフレが続く前提では、価格が動かない資産ほど、静かに価値が下がります。
40代は失敗できない世代ではありません。何もしないことだけが、取り返しのつかない失敗になります。
50代は、攻めすぎてもダメ、守りすぎてもダメという一番難しい立ち位置です。
実務でよくあるのが、次のような判断の先送りです。
ですが、40年国債4%という前提は、待っても環境は良くならないことを示しています。
50代でやるべきことは明確です。
ここで重要なのは、商品選びではなく比率設計です。
何を買うかより、「どれくらい動かすか」を決めないまま60代に入ると、修正は一気に難しくなります。
「退職金が出てから考えること」
50代でよく聞く言葉が「退職金をもらってから決めます」です。
ですが、40年国債4%が示しているのは、待っても環境は好転しないという現実です。
50代で判断を先送りすると、60代で「選択肢がない状態」で決断することになります。
設計すべきなのは、退職金を受け取る“前”です。
60代に入ると、運用の目的は「増やす」ではなく、生活を崩さず、価値を保つことに変わります。
ここでありがちな誤解が、次の考え方です。
40年国債4%は、現金や債券を持っているだけでは価値が減る可能性を示しています。
60代で重要なのは、次の設計です。
大きく勝たなくていい。
ただ、静かに負けない設計が必要です。
「全部を現金にして安心すること」
60代で最も危険なのは、「動かさなければ減らない」という思い込みです。
インフレ下では、現金は使わない間にも価値が目減りします。
60代に必要なのは、勝つことではありません。負けにくい構造をつくることです。
40年国債4%というニュースは、「何を買うべきか」を教えてくれるものではありません。
教えてくれるのは、
という判断の材料です。
平均や正解を探しても、答えは出ません。世代によって、置かれている条件が違うからです。
大切なのは、判断できる状態をつくること。
そこが整理できていないままでは、どんな制度も商品も、安心にはなりません。
ここまで読んで、「自分はどの立ち位置なのか」「何を先送りすると危ないのか」が少しでも気になったなら、それは自然な反応です。
この文章は、答えを提示するためのものではありません。判断できる状態をつくるための材料を整理しただけです。
何が不安なのか、どこが曖昧なのか、どこまで自分で決めたいのか。
それを一度、言葉にするだけでも、お金の不安は整理されます。
私は、結論を急がせる相談ではなく、ご自身で判断できるよう整理する時間を大切にしています。
平均や正解ではなく、あなたの立ち位置に合った設計が必要だと感じた方は、こちらからご相談ください。
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