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選択制確定拠出年金は「節税制度」ではない|制度が壊れる会社・うまく回る会社の決定的な違い

2026.01.06

「選択制確定拠出年金(選択制DC)は節税になりますよね?」

法人向けのご相談で、ほぼ必ず出てくる質問です。
結論から言います。

選択制DCは、節税制度ではありません。
正確に言えば、「節税効果が出る場合もあるが、それを目的に導入すると失敗しやすい制度」です。

この前提を外したまま話を進めると、制度は遅かれ早かれ歪みます。

節税メリットだけを見た導入が、なぜ危険なのか

選択制DCが「節税になる」と言われる理由はシンプルです。

  • 従業員の給与の一部を拠出に回す
  • 社会保険料の算定対象から外れる
  • 結果として、会社・従業員双方の社会保険料が下がる

ここだけ見ると、確かに魅力的です。
しかし、問題はその先にあります。

制度が壊れる会社に共通する3つの特徴

1|「とにかく保険料を下げたい」が出発点

人件費削減や社会保険料対策だけを目的にすると、

  • 制度の説明が雑になる
  • 従業員の理解が追いつかない
  • 「なんかよく分からない制度」という認識が広がる

結果、不信感が残る

2|従業員に「選択させっぱなし」

選択制DCは名前の通り「選択制」です。
しかし実務では、

  • 制度の意味を理解していない
  • 投資商品を選べない
  • 放置される

というケースが非常に多い。

これは制度の欠陥ではなく、設計と運用の問題です。

3|制度を「単体」で考えている

選択制DCは、給与設計・賞与・退職金・福利厚生・将来の年金と密接につながる制度です。

これを切り離して「とりあえずDCだけ入れる」と、必ず歪みます。

うまく回っている会社は、何が違うのか

成功している会社に共通するのは、節税ではなく「設計」から考えている点です。

  • これは福利厚生なのか
  • 人件費の再設計なのか
  • 従業員に何を伝えたい制度なのか
  • 導入後、誰がどうフォローするのか

この整理を導入前に終わらせている。だから、制度が長く続きます。

選択制DCは「良い制度」だが「万能ではない」

  • すべての会社に向いているわけではない
  • すべての従業員が得をするわけでもない

ここを正直に理解していないと、制度は「会社のための制度」になり、結果として誰も幸せにならない。

だから最初に考えるべきは、この問い

「この制度は、うちの会社で運用し続けられるか?」

節税できるかどうかは、その次です。

法人向け制度設計のご相談について

選択制確定拠出年金は、「導入するかどうか」より
「導入していい会社かどうか」の判断が9割です。

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