給料は上がったのに、なぜ余裕がない?
エンゲル係数と賃金のズレの正体
「今年はベースアップがあった」
「賞与も少し増えた」
それなのに――
なぜか毎月の残りが少ない。
これが今、多くのご家庭で起きている現象です。
1|年収は上がった。でも貯蓄は減った
名古屋市在住・40代後半ご夫婦。
世帯年収は昨年より+40万円。
「良かったですね」と言いたいところですが、 実際はこうでした。
- 食費:月12万円 → 15万円
- 光熱費:+1万円
- 外食費:自然増
年間ベースで見ると、 物価上昇による支出増は約45万円。
賃上げ分が、ほぼ消えている。
2|なぜこうなるのか
ニュースでは「賃金上昇率3%」と報じられます。
しかし家計に効いているのは、
- 食品価格の上昇
- 電気・ガス代
- 日用品の値上げ
生活必需品ほど上昇率が高い。
つまり、 体感インフレは統計より強い。
3|あなたの家計で起きていること
チェックしてみてください。
- □ 給料は増えたが貯蓄率は下がっている
- □ 食費がここ1年で1~3万円増えている
- □ 旅行や外食を減らしている
- □ 投資額を減らそうか迷っている
2つ以上なら、 賃金とインフレのズレを受けています。
4|一番怖いのはここ
食費は急に減らせません。
だから削られるのは、
- 積立投資
- 老後資金
- 教育資金準備
短期の安心のために、 長期の安心を削ってしまう。
これがエンゲル係数上昇局面の典型パターンです。
5|具体的な数字で見る
手取り50万円の家庭。
- エンゲル係数23% → 食費11.5万円
- エンゲル係数28% → 食費14万円
差は月2.5万円。年間30万円。
10年で300万円。
「なんとなく余裕がない」の正体はこれです。
6|どう考えるべきか
問題は「もっと節約すること」ではありません。
・賃金が上がる前提で支出を増やしていないか
・インフレ前提で貯蓄計画を組んでいるか
・固定費が硬直化していないか
ここを整理しないと、 賃上げは意味を持ちません。
まとめ
エンゲル係数28.6%は、 経済ニュースではありません。
「給料は増えたのに余裕がない」 という違和感の説明書です。
あなたの家計で、 去年より残りが減っているなら、 それは気のせいではありません。