バックアップとファイル転送でつまずかなかった実務手順
前回の記事では、テーマやレイアウトが崩れかけた場面と、
そこで「触らない判断」をしたことで致命傷を避けられた話を書きました。
今回は、サイト移行の中でも、
一番地味で、一番リスクが高かった工程──
バックアップとファイル転送について振り返ります。
正直に言えば、
ここは「一歩間違えれば終わっていた」場面がありました。
1|派手ではないが、失敗すると取り返しがつかない
DNSやテーマは、失敗しても「表示がおかしい」で済む場合があります。
しかし、バックアップとファイル転送は違います。
・データが欠ける
・どれが正しい状態か分からなくなる
・戻す場所がなくなる
こうなると、復旧は一気に難しくなります。
だから私は、この工程を
「慎重すぎるくらいでちょうどいい」
と位置づけて進めました。
2|実際に「危なかった」ファイル転送の場面
ファイル転送中、
uploadsフォルダの一部が途中で止まり、
転送完了の表示が出ない状態が続いたことがありました。
画面上はエラーが出ていない。
しかし、終わったとも言えない。
正直なところ、
「このまま待っていれば終わるのか?」
「もう一度やり直した方がいいのか?」
判断に迷いました。
ここで下手に再接続や上書きをしていたら、
データが二重になったり、
どこまで転送できているのか分からなくなっていたと思います。
3|一度止めて、「事実確認」からやり直した
そこで私は、一度作業を完全に止めました。
そしてやったのは、
「進める」ことではなく、
現状を把握することです。
- 旧サーバー側のファイル数と容量の確認
- 新サーバー側に転送されたファイル数の確認
- 途中まで転送されたフォルダの特定
そのうえで、
中途半端な状態のフォルダはいったん削除し、
フォルダ単位で転送をやり直す
判断をしました。
結果的に、被害を最小限に抑えたまま、
正しい状態に戻すことができました。
4|「完璧なバックアップ」を目指さなかった理由
意外に思われるかもしれませんが、
最初から「完璧なバックアップ」を一つ作ることは考えていませんでした。
それよりも意識したのは、
戻れる場所を複数持つことです。
- サーバー側の自動バックアップ
- WordPressプラグインによるバックアップ
- ローカルに保存したデータ
どれか一つが壊れても、
すぐに引き返せる状態を作る。
これは資産管理で、
一つの商品や一つの口座に依存しないのと同じ考え方です。
5|「待つしかない時間」に何もしなかった判断
ファイル転送には、
どうしても待つしかない時間があります。
正直、その間に
「他の設定を先に触っておこうか」
という誘惑は何度もありました。
ただ、ここで別の作業に手を出すと、
状況が一気に分からなくなります。
だから私は、
待つと決めたら、何もしない
を徹底しました。
投資でも、
動かない判断が一番難しく、
そして一番重要な場面があります。
6|つまずかなかった理由は「慎重すぎた」から
振り返ってみると、
バックアップとファイル転送で
致命的な失敗を避けられた理由は明確です。
- 途中で「おかしい」と感じた時点で止めた
- 感覚ではなく、数字と状態で確認した
- 戻れる選択肢を常に残していた
派手さはありませんが、
トラブルを避けるには、
一番確実なやり方でした。
7|次回はいよいよ、このシリーズのまとめです
次回は、このシリーズの最終回として、
サイト移行を終えて分かった「本当に重要なこと」
を整理します。
技術の話を超えて、
今回の経験が、普段の仕事とどう重なったのかをまとめる予定です。
ご興味のある方だけ、最後までお付き合いください。