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冬のボーナスで一括投資vs積立投資、どちらが有利?FPがデータと実践例で解説

2025.10.24

冬のボーナスで一括投資vs積立投資、どちらが有利?FPがデータと実践例で解説

冬のボーナスの季節。
「少しでも増やしたいけど、一括で入れるのは怖い」「積立の方が安心?」——そんな声をこの時期よく耳にします。
まとまった資金を投資に回す際に悩むのが、「一括投資」か「積立投資」かという選択です。
今回は、過去のデータと実際の相談現場での経験をもとに、それぞれの特徴と判断基準を解説します。


1|過去データで見る「一括投資」と「積立投資」の実力差

米国株や世界株の過去30年のデータを分析すると、約65%のケースで一括投資の方が積立投資を上回るという結果が出ています。
理由はシンプルで、市場は長期的に右肩上がりだからです。早く資金を投入するほど、複利の力が働きやすくなります。

ただし、これは「長期的に見れば」の話。
たとえば2007年末に一括投資をした場合、翌年リーマンショックにより大きな含み損を抱えることになりました。
一方で、同時期に積立投資を始めた人は、暴落中も安く買い増しできたため、数年後の回復が早かったのです。

つまり、一括投資はリターンの平均値が高い一方、タイミングを外すと精神的ダメージも大きい。
どちらが「自分に合っているか」を見極めることが大切です。


2|数字よりも大事な「心理面」とリスク許容度

実際の相談でもよくあるのが、「一括投資した直後に下がって怖くなって売ってしまった」というケース。
一括投資の最大の弱点は、心理的なストレスです。特に、投資経験が浅い方ほど「下がる=失敗」と感じやすい傾向があります。

その点、積立投資は「時間の分散」が効いており、価格変動に強く、相場に振り回されにくいのがメリット。
“自動的に買い続ける”という仕組みが、最も強いメンタルサポートになります。

私自身、20年以上お客様と資産運用に関わる中で感じるのは、「正しい方法」より「続けられる方法」を選んだ方が結果的にうまくいく、ということです。


3|あなたに合った投資スタイルを選ぶ3つの基準

判断基準 おすすめの投資方法
① 投資期間 20年以上の長期なら一括投資も有効。5年以内なら積立でリスク分散。
② 資金の性質 当面使う予定がない余裕資金は一括もOK。ボーナスの一部なら分割投資でバランスを。
③ リスク許容度 値動きが気になるタイプは積立向き。冷静に相場を見られる人は一括も選択肢。

4|迷ったら「ハイブリッド投資」がおすすめ

実際の現場では、「ボーナスの一部を一括、残りを数ヶ月に分けて積立」というハイブリッド戦略を取る方が増えています。
たとえば、ボーナス100万円のうち50万円を一括で入れ、残り50万円を3〜6ヶ月かけて積立するイメージです。

こうすることで、一括投資のリターン期待値積立投資のリスク分散効果の両方を得られます。

投資で最も大切なのは、「相場のタイミング」ではなく「あなたに合った続け方」です。
もし判断に迷うようであれば、目的やライフプランに沿った設計を一緒に考えていきましょう。

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