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物価高時代の家計防衛術|50代からの支出見直しチェックリスト

2025.10.17

物価高時代の家計防衛術|50代からの支出見直しチェックリスト

「気づけば貯金が増えない」「なんだか昔より苦しい」──
名古屋のご相談現場でも、50代の方からこの声が増えています。電気代・食費・日用品…“逃げられない支出”が上がる今こそ、固定費の体質改善で家計を守るのが王道です。
ここでは、私が実務で使う視点をそのままに、今日から着手できる見直しリストをまとめました。
ポイントは「無理をしない・効果の大きい順・夫婦で共有」です。

1|なぜ50代からの見直しが重要か

  • 収入の頭打ち:ベースアップが見込みにくい時期。増やすより「漏れを止める」。
  • 老後までの猶予が短い:60歳までの5〜10年がラストスパート。
  • 支出が固定化:「なんとなく続けている契約」が効いてくる年代。

2|チェックリスト:今すぐ見直すべき12項目

※削減目安は一般例。実額はご家庭の状況次第です。

項目1|通信費(携帯・インターネット)

現状チェック

  • 携帯料金が月5,000円以上
  • 大手キャリア&プラン数年放置
  • 家族がバラバラ契約

見直しポイント

  • 格安SIM(3,000円/台前後)へ乗換検討
  • データ使用量に合わせてプラン最適化
  • 家族割/固定回線セット割

削減目安:月3,000〜5,000円

項目2|保険料(生命保険・医療保険など)

現状チェック

  • 加入時から見直しなし/月3万円超
  • 子ども独立後も死亡保障が高額のまま

見直しポイント

  • 必要保障額を再計算(独立後は大幅減も)
  • 高額療養費制度を踏まえ医療は重複整理
  • 貯蓄型→掛け捨て型の使い分け

目安:死亡1,000〜2,000万円/医療は入院日額5,000円前後で足りるケース多数

削減目安:月10,000〜20,000円

項目3|電気・ガス

見直しポイント

  • 会社・プラン比較(電力自由化/セット割)
  • 時間帯別プランの活用
  • 古い家電は省エネ機種へ更新検討

即効ワザ

  • エアコンのフィルター月1清掃
  • 冷蔵庫は設定「中」/照明LED化

削減目安:月2,000〜4,000円

項目4|サブスク

  • 使っていないものは即解約
  • 動画サービスは1〜2つに集約
  • 年払い割引の活用

削減目安:月2,000〜5,000円

項目5|自動車関連

  • 週1以下の利用×月3万円超なら、カーシェア比較
  • 車両保険の要否/等級見直し
  • 軽への乗換/複数台→1台へ

削減目安:月20,000〜50,000円(手放した場合)

項目6|食費

  • 週の献立を先に決める/買い物はリスト化
  • まとめ買い&冷凍/外食は月2回目安
  • お弁当は「夕食の残り活用」で無理なく

削減目安:月10,000〜20,000円

項目7|日用品・消耗品

  • ドラッグストアの特売・PB商品
  • ネット定期便(5〜15%オフ)
  • 高還元デーにまとめ買い

削減目安:月3,000〜5,000円

項目8|趣味・娯楽

  • 優先順位を決めて取捨選択
  • 使わない会員権は解約/図書館・公共施設活用

楽しみをゼロにしない。メリハリが継続のコツ。

削減目安:月5,000〜10,000円

項目9|住宅ローン

  • 借り換え検討:金利差0.5%以上残債1,000万円以上残期間10年以上
  • 同一銀行でも金利交渉余地あり
  • 繰上返済の使いどころを見極め

削減目安:月5,000〜15,000円

項目10|クレジットカード年会費

  • 使わないゴールドは解約
  • 年会費無料カードに集約しポイント効率UP

削減目安:年1万〜3万円

項目11|新聞・雑誌

  • 電子版や図書館活用で代替
  • 「読む習慣が途切れたもの」は見直し

削減目安:月3,000〜5,000円

項目12|金融手数料

  • ネット銀行の無料振込枠を活用
  • 投信は低コスト(信託報酬1%未満)へ
  • ATM手数料は「払わない運用」を設計

削減目安:月1,000〜3,000円

3|実践フロー:3ステップで体質改善

ステップ1|現状把握(1週間)

  • 1か月分の明細を洗い出し、固定費/変動費に分類
  • 家計簿アプリ/スプレッドシートで可視化

ステップ2|優先順位付け(1日)

  • 高:通信・保険・サブスク(効果大×手続き簡単)
  • 中:電気ガス・日用品・新聞(効果中×少し手間)
  • 低:車・住宅ローン(効果大×検討に時間)

ステップ3|実行→習慣化(1〜3か月)

  • 1か月目:高優先から着手
  • 2か月目:中優先に拡張
  • 3か月目:効果測定→微調整

4|年代別の要点

50〜54歳

  • 教育費ピーク。無駄の排除と貯蓄率UPが最優先
  • 目標:月3万〜5万円の圧縮

55〜59歳

  • 教育費が落ち着いたら“浮いた分”を老後資金へ自動振替
  • 目標:月2万〜4万円の圧縮

5|ケーススタディ(Aさん夫婦・55歳/子ども独立)

項目 見直し前 見直し後 削減額
携帯 16,000 6,000 -10,000
生命保険 38,000 18,000 -20,000
電気・ガス 22,000 18,000 -4,000
サブスク 6,500 2,000 -4,500
自動車保険 12,000 8,000 -4,000
食費 80,000 65,000 -15,000
日用品 15,000 11,000 -4,000
新聞 4,500 0 -4,500
合計 380,000 314,000 -66,000

年間削減:792,000円 / 10年で:7,920,000円

※実数字は各ご家庭で異なります。個別設計が重要です。

6|よくある失敗と対策

  • 全部一気にやって挫折:効果が大きい順に1つずつ。
  • 削りすぎてストレス:楽しみは残し、無駄だけを削る。
  • 元に戻る:月1回「家計チェックデー」をカレンダーに。
  • 夫婦で温度差:「月3万円圧縮」など具体目標を共有。

7|削減したお金の“使い道”設計

  • 最優先:老後資金(iDeCo/新NISAの非課税を軸に)
  • 緊急資金:生活費6か月〜1年分を流動性高い預金で
  • 自己投資:健康(運動・人間ドック)と学び直し

8|定期メンテの習慣

  • 春(4月):前年度総括/保険更新/携帯・電気プラン
  • 秋(10月):年末までの支出予測/来年予算/ボーナス設計
  • 毎月:カード明細チェック&“無駄ゼロ”確認
ご相談はこちら(個別に最適化)

※プロの立場で、家計全体→老後資金→保険→投資まで一気通貫で設計します。

【免責】本記事は一般的情報です。制度・料金・金利等は変更の可能性があるため、最新の条件とご家庭の状況に合わせて必ず個別にご確認ください。必要に応じて税理士・社労士など専門家と連携しながらご案内します。

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