子どもの進学・教育費の準備、できていますか?
2025.07.30
1|子どもの進学にかかるお金、どれくらい?
お子さんの将来を考えるとき、避けて通れないのが「教育費」です。
進学のしかたによって、かかる費用は大きく変わります。
文部科学省の調査をもとに、主な進学パターン別の教育費をまとめると以下のとおりです。
| 進学パターン |
合計教育費(目安) |
| すべて公立 |
約800万円 |
| 高校から私立 |
約1,000万円 |
| 中学から私立 |
約1,300万円 |
| 大学が私立かつ下宿 |
+500万円以上 |
出典:文部科学省「令和3年度 子供の学習費調査」「令和4年度 私立大学等の納付金調査」
2|教育費は“いつ”必要になるのか?
教育費の支出には「山場」があります。特に大学進学時は一気にお金がかかります。
▼大学進学時にかかる主な費用
- 入学金:約20〜30万円
- 初年度授業料(私立文系平均):約90万円
- 一人暮らしの初期費用:50〜100万円以上(敷金・家具家電・引っ越し代)
結果として100〜200万円以上が入学前後で一気に必要になることも。
このタイミングに向けた計画的準備が重要です。
3|教育費、どうやって準備する?
以下のような手段を「目的」や「期間」に応じて組み合わせて準備するのが現実的です。
● 定期積立(普通預金・定期預金)
- すぐに使える安心感は大きい
- ただし、利息は低く資産形成には不向き
- 2025年現在、メガバンクで年0.20%前後、ネット銀行で0.3〜0.6%の金利例あり
● 学資保険(返戻率と特徴)
- 満期時にまとまった給付金が受け取れる積立型保険
- 返戻率は概ね103〜118%。設計によっては120%超も
- 中途解約リスクや、特約付加による返戻率低下には注意
● 投資信託(つみたてNISA/成長投資枠)
- 10年以上の運用期間があるなら選択肢に
- 元本保証はないため、使う時期に合わせてリスク調整が必要
- 新NISAにより年間最大360万円の非課税枠を活用可能
出典:金融庁「新しいNISAの概要」
● 教育ローン・奨学金
- 準備が間に合わなかった場合の“セーフティネット”
- 日本政策金融公庫の教育ローン金利:年1.95%(2025年7月)
- 奨学金には無利子・有利子タイプあり。返済計画も事前に検討を
4|今すぐできる3つのステップ
- 進学の方針をイメージ
公立/私立、下宿の可能性などをざっくり想定
- 必要時期と金額を逆算
例:15年後に400万円必要 → 年間27万円(月2.3万円)の積立
- 毎月1〜3万円程度の積立を開始
無理なく継続するのが成功のカギ
5|相談者の声から見えた、教育資金準備の「落とし穴」
「高校まで公立で安心していたら、大学の入学金と引っ越し費用で100万円以上必要に。ボーナスでも足りず教育ローンを利用することに…」
「NISAで投資していたけど、進学時にちょうど相場が下がってしまい、評価額が目減りしてしまった」
「時期」と「手段」を可視化しておくことが失敗を防ぐポイントです。
6|一人で考えず、プロと一緒にシミュレーションしませんか?
教育費は「なんとなくの貯金」では不十分。
「いつ・いくら・どの手段で」備えるかの設計が将来の安心につながります。
当事務所では、以下のようなご相談に対応しています。
- 学資保険とNISA、どちらが我が家に合っている?
- 月いくら積み立てれば、将来いくらになる?
- 奨学金を借りると家計にどんな影響がある?
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