こんにちは。フィナンシャル・デザインオフィスMAEDAの前田です。

「老後って、いったいいくらあれば安心なんでしょうか？」

名古屋でご夫婦2人暮らしをされている方から、こんなご相談をよくいただきます。
ネットで「老後資金 2000万円」と見かけても、「うちはそんなにかかる？足りる？」といまいちピンとこない…。特に名古屋の暮らし方にフィットした情報って、実はあまり出てこないんですよね。

今回は、“名古屋での実際の生活感”をもとに、**ご夫婦の老後資金をどう考えればいいか？**というヒントを3つの視点からお伝えします。

1｜名古屋での夫婦2人暮らし、月いくらかかる？

名古屋での標準的な生活費は、月25万円ほどが目安です。内訳はこうです：

• 家賃（賃貸の場合）：9万円

• 食費：6万円

• 光熱費：1.7万円

• 交通費：2.5万円

• 通信費・雑費など：5.5万円

これをベースに、仮に60歳から90歳まで30年暮らすとすると、
25万円 × 12ヶ月 × 30年 = 約9000万円が必要な生活費になります。

「そんなにいるの？」と驚かれる方もいますが、これは“かかる金額”の全体像です。ここから、年金や退職金でどこまで補えるかを一緒に見ていくのが現実的な設計です。

2｜年金＋退職金＝どこまでカバーできる？

仮にご夫婦で月20万円の年金を受け取れる場合、年間で240万円、30年で7200万円になります。
つまり、残りの約1800万円が不足という計算です。

ここで活用できるのが退職金です。たとえば2000万円の退職金があるとしたら、

• 1000万円は「安心のための預金（年0.2％）」

• 残りの1000万円は「育てる資金（アクティブファンド、年7％）」

という風に目的別に分けて運用することで、10年で約2720万円になる可能性もあります。

こうした**“守るお金”と“育てるお金”のバランス**を、一緒に丁寧に設計するのが私たちの役割です。

3｜物価上昇にどう備えるか？―運用と見直しの重要性

今後30年の生活を見通すうえで避けられないのが、**インフレ（物価上昇）**です。
仮に年2～3％ずつ物価が上がっていくと、将来の生活費はじわじわ増えていきます。

その備えとして、たとえば米国株ファンド（過去5年で平均年13.3％）のような成長型の資産も検討する価値があります。
ただし、ここでも大切なのは“やりっぱなし”にしないこと。

私たちは、運用開始後も定期的な見直しや調整をおこなって、人生のステージに合わせた最適な設計を保つようにサポートします。

名古屋の“リアル”に根ざしたアドバイスを

たとえば、名駅や栄周辺にお住まいなら、物価や交際費も少し高めに感じることがあるかもしれません。逆に、郊外で車中心の暮らしをされている方なら、また別のコスト構造になります。

このように、「平均」では語れないのが、老後資金の難しさです。

私たちは、名古屋という地域に根差して、それぞれのご家庭の現実に即したアドバイスをしています。

実際のご相談から

以前、60代のご夫婦が「年金だけでやっていけるのか不安で…」とご相談に来られました。

ヒアリングを通して、生活費の詳細、年金の内訳、ご希望のライフスタイルをお伺いしながらシミュレーションを行い、必要な運用額を整理。
「漠然とした不安が、具体的な見通しになってホッとしました」と、笑顔で帰られました。

私自身もその瞬間、「この仕事をやっていて良かった」と改めて感じました。

おわりに｜“あなたの暮らしに合う設計”を一緒に

老後資金の考え方は、ネットの平均値やシミュレーションだけでは見えてきません。
大切なのは、「あなたの暮らしに合う」数字で考えること。

今の生活に無理なく寄り添い、安心して過ごせる未来の設計を、あなたと一緒に作っていけたらと思います。

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