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ジャパンモビリティーショー2025|トヨタの本気とEVの現実、家計に効く「モビリティ×お金」設計

2025.11.09

ジャパンモビリティーショー2025|トヨタの本気とEVの現実、家計に効く「モビリティ×お金」設計

1|ジャパンモビリティーショーの変遷と今年のコンセプト

かつて「東京モーターショー」と呼ばれていた展示会は、2023年から「ジャパンモビリティーショー」へと名称変更。自動車単体の進化に留まらず、AI・エネルギー・通信・保険・都市開発までを含む「人の移動と社会インフラの未来」を俯瞰する総合ショーへと拡張しています。2025年もその流れは一段と強まり、来場者が体験を通じて「次の10年の生活像」を描ける構成でした。

2|初参加の所感:スケールと熱量は想像以上

会場の東京ビッグサイトには何度も訪れていますが、今回の熱気とボリュームは別格。メディア越しでは伝わらないスケールに、正直「驚愕」という言葉がしっくりきます。動線設計も良く、屋外キッチンカーの充実で「ランチ難民」になりにくいのも、体験価値を高める細部の工夫だと感じました。

3|トヨタの「覚悟」:1フロアを使い切る本気度

初参加した私の感想はトヨタの存在感が突出。1フロアを丸ごと使ったブースは、展示・演出・人員のいずれも圧巻で、場のエネルギーそのものを引き上げていました。目玉は「センチュリー」の新たな提案。これまでの重厚な伝統像に、現代的な美意識と機能を融合させ、「品格×革新」を同居させた印象です。

また、世間では「トヨタはEVに距離を置いている」というイメージが語られがちですが、展示内容はEVもしっかりラインアップ。「やると決めれば一気に市場地図を書き換える準備がある」そんな自信と緻密さがにじんでいました。

4|EV・自動運転・AIの最前線:価格×航続距離×データの勝負

各社の主軸テーマはEV・自動運転・AI。BYDは価格競争力のインパクトが大きく、テスラや欧州勢が正面から受け止めざるを得ない水準に達していると肌で感じました。市場は「価格」「航続距離」「ソフト(AI)」の三つ巴。ハードの差異よりも、コスト構造とデータ活用の巧拙が勝敗を分けていく段階に入っています。

5|保険ブースから見えた「走行データ=資産」

あいおいニッセイ同和損保のドラレコ体験は示唆に富むものでした。VRで事故発生から救援・解析までの流れを疑似体験でき、ドラレコ付き自動車保険の価値が直感的に理解できます。ドラレコは映像記録にとどまらず、走行データという新しい資産を生み出します。会場では、ブロックチェーンを用いてデータ提供を行うベンチャーの取り組みも紹介されており、「安全運転の実績」が将来の保険料やサービス設計に反映される可能性を強く感じました。

6|個人的見解:現状の総費用で見ると「ガソリン or ハイブリッドで十分」

私自身は、車両本体・充電設備・電気代・バッテリー劣化・下取り・廃棄費用まで含めたライフサイクルコストで判断すると、現時点では「EVが必ずしも安い」とは言い切れないと考えています。走行性能や静粛性などの魅力は十分に理解しつつも、今はガソリン車かハイブリッド車で十分というのが率直な印象です。

ただし「ライフスタイル」「駐車環境(自宅充電可否)」「走行距離」「電気料金メニュー」「自治体の補助」などの条件が噛み合うと、EVの優位性が立ち上がるケースもあります。ここは一律ではなく、世帯ごとの前提条件を数字で検証するのが正解です。

7|こういう方はEVも再検討の余地あり

  • 自宅に200V充電を無理なく設置でき、夜間割引など電気料金の最適化が可能
  • 日常走行が短距離・定常的で、急速充電に頻繁に頼らない運用ができる
  • 補助金・税制優遇・残価設定などを加味した総費用で優位が見込める
  • 社用・家計の脱炭素ポリシーを重視し、ブランディングやESGを評価軸に入れる

上記に複数当てはまる場合は、EVの総費用がガソリン/ハイブリッドを上回らないか、具体的な見積もりと運用シミュレーションで確認する価値があります。

8|家計インパクト:モビリティは「固定費」から「設計費」へ

クルマ選びは、もはや単なる消費ではなく資産設計の一部です。購入方法(現金・ローン・リース・サブスク)、保険(ドラレコ連動・運転スコア連動)、エネルギー(ガソリン・電気・再エネ契約)まで含めて束ねると、10年で数十万〜数百万円の差になります。車両入替タイミング、買取相場、残価・整備・タイヤ費用の見立てを一体で最適化することが、老後資金の余裕に直結します。

9|モビリティ×家計チェックリスト(保存版)

  • 10年間総費用(TCO):車両・税・保険・整備・エネルギー・充電/設備・下取り・廃棄
  • 駐車・電源環境:自宅200V可否、近隣急速充電の距離と混雑、電気料金プラン
  • 走行パターン:通勤/送迎/旅行の距離と頻度、冬季の電費・ヒーター使用
  • 保険:ドラレコ/テレマティクス割引、運転スコア連動の有無
  • 資金調達:金利・残価・リース条件、事業経費の扱い、買い替えサイクル
  • 補助・税制:国/自治体補助、グリーン減税、駐車場や充電設備の優遇

10|まとめ:変化の中心に「お金の設計」を

今回のショーで実感したのは、「モビリティの進化は生活コストと資産形成を動かす」という事実です。トヨタの本気度、EVの現実解、そしてデータの資産化。どれも家計と無関係ではありません。ご家庭ごとの前提条件に合わせて、ガソリン/ハイブリッド/EVを数字で比較し、「老後資金を減らさない選び方」を設計しましょう。

当オフィスでは、車両選び・保険・エネルギー契約・資金調達を横串で見える化し、世帯別の最適案を提案しています。相談窓口はサイト下段に記載しています。まずは「今のままでいいのか」を一緒に数字で確かめましょう。

情報提供と免責(2025年11月時点)

本記事は筆者の現地体験に基づく一般的な情報提供であり、特定の企業・商品・保険・車種を推奨するものではありません。仕様・制度・補助金・価格は変更される場合があります。個別の意思決定は、最新の公表情報と各社の正式案内をご確認のうえで行ってください。

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